震災に対する備えの覚書

東日本大震災では、日頃からの備えが大切な事を実感しました。
あの時に必要と思った事、その後いろいろな情報を得たものをここでまとめてみました。
うまく文章に出来なかったり、後から思い出すことがあったり。さらに日頃から居眠り好きな亀のごとき遅筆、なかなか完成することが出来ずにいます。
…ということで、出来たところまでアップして、少しづつ加筆しています。
こんな情報など役に立たないほうが良いのですが、万が一の時の備えの1つの情報としてささやかではありますがご覧いただければ幸いです。
わかっている人にはあまりに当然の事ばかりのような気がしてアップするのもどうしようかなと思ったのですが…。役に立たなくてもご勘弁下さい。
また、これは経験談&書物などからの知識です。100%正解でもありませんが、なるべく多くの情報を知っていた方がいざという時に使えるものを選択できるかなという考えで載せています。どうぞ、機会があったら色々な情報を得ていただければと思います。

一番思う事
いろんな事態の想定
<平時に考えておく事が大切です>
大きな揺れの中やその後で新しい事を判断するというのは難しいというのを、今回痛感しました。
普段からいざという場合、どのように行動すればいいか想像しておくというのは大切ではないかと思っています。家にいる時・職場にいる時・街中にいる時・旅行先の場合などなど、たまには今大きな地震があったらどんな危険があるか考えてみてはいかがでしょう。そうして、いざという時どう行動したら良いかシュミレーションしてみるといいと思います。
私も避難訓練や何か体験できる機会があれば、参加して身体で経験をしておきたいと思います。

家族との連絡方法・避難場所を決めておくことも必要です
 大きな災害の時は電話などが通じにくく(または通じなく)なります。お互い心配なく次の行動に移れるためにとても大切なことです。
 また、決めておくことで、危険な津波浸水区域などに家族を心配して向かわずに済みます。言い伝えの「てんでんこ」は事前に家族と取り決めをしておいてお互いを守る手段なのだと思います。 浸水域ではなくても連絡が取れなくなる可能性はいくらでもあります。是非伝言板などの使い方を確認しておいてください。(危機意識を持っていない家族に理解してもらうのが、意外と難しいんですけど。。。)

津波や建物の崩壊等とるものもとりあえず逃げなければならなくなった時、何を持って逃げるのかも考える事があります。
バック・非常袋などすぐ掴める所にあればいいですが、ない時は…やっぱり携帯電話かな?これがあれば、知り合いと連絡する事が出来るので。そう思ってからは大切な写真も保存しておくようになりました。あとは、近くに着る物や食べ物があれば必ず持って出たほうが良いとおもいます。
その時 
 どんな危険があるか  今いる場所にどんな危険があるか、まず考えてください。
まわりから落ちてきそうな物はないか、避難路を確保するには(ドアを開ける等)、津波の危険はないか、土砂崩れの危険はないか。 それによりすぐにしなければいけない行動は変わってきます。日頃から上記の想定をしておくことが迅速な避難に繋がります。
東日本大震災では、海が見えないために逃げないでしまった人がいると言います。日頃から地図を見る等客観的な情報を得ておくことが必要だと思いました。
 各種確保・始末  避難するための通路確保 
  落下物の危険があるので無理に外には出ず、でもドアを開けるなど逃げられる通路の確保は必要です。倒壊の危険があれば、もちろん即外に避難します。
身の安全の確保 … 机の下に入り脚を持つ、体を低くする、物が落ちてこないところに移動する 等
  頭の保護のために、持っているバックを少しだけ浮かして頭上に持っていることも有効なのだそうです。
  ホールなどの客席に留まらなくてはいけないときは、頭上を守って椅子の間にしゃがむと良いそうです。
火の始末 
 昔から言う「すぐに火を消す」は、機器の進歩で最優先課題でもなくなってきたようです。揺れを感知すると自動的に火を消したりガスを止めたりする装置が普及してきたからです。ろうそくなど消さなければいけない物もありますし、火の近くにいる時にはすぐに消した方が良いと思いますが、無理は禁物です。
 避難する時  とにかく頭上と足元に注意します。
もし余裕があれば、携帯電話等知人との連絡手段、ジャケット等保温や身体を保護できるもの(夏でも)、お財布など持って出た方が良いと思います。
ただし、わざわざ取りに行かなくてはいけない時は、身ひとつでも逃げなければいけない事もあります。
・避難が夜まで続くかもしれません。そのような時は夏でもジャケットは必要になります。
・家族・知人の無事は心配ですし、相手も心配しています。落ち着いた後になるかもしれませんが、連絡手段はあった方が良いです。
・少しでもお金がれば、公衆電話を使えたり、戻る時に食料などの確保が出来たりします。
・他にも飴やチョコレートなどの食べ物、飲み物、常備薬など手元にあった方が良いと思うものはいくつかありますが、それは非常袋の項で。
 
まずは、持ち物より身の安全が第一です。
事前に準備しておく事 
家具の固定 地震対策としては、必須です。家具が倒れなければ凶器になる事もないし、物が散らなければ片付けも楽です。
壁に家具を固定するか、ふんばる君(下に楔形に入れる樹脂)と突っ張り金具の合わせ技で対処します。
家具を固定する場合、壁の強度・棚の重さに合わせた金具の数が大切です。(固定していても、金具の強度より家具が重ければ、やはり倒れてしまいます。壁の強度も注意が必要です)
普段いる場所や寝ている所などは、万が一金具が外れても物が倒れてこないように家具の配置を考えましょう。
金具で固定できない家電製品や上置きの棚は粘着タイプの滑り止めシートで固定します。
家具扉の固定 家具本体だけでなく、扉も開かないようにしておくと、中の物が飛び出さずにすみます。
特に食器棚はこれを着けるかつけないかで被害が全然違います。
開き戸を止めるものは粘着するものがいろいろと出ています。
扉が開かなくても食器などは中で動いて壊れますので、滑り止めを敷いた方がいいかもしれません。
引き出しは木製は開きませんが、金属のレールがついたものは飛び出す事があります。残念ながらこれは止める金具はないようです。
引き戸も滑りのいいものは開く可能性がありますので、窓用の補助錠を付けておくといいかもしれません。

金具はいずれも普段の開け閉めが必要以上に不便にならないものにして下さい。不便だと閉じるのが面倒になってストッパーの意味を成さないことが考えられますので。
オープン式の棚の場合、下から数センチのところに棒や紐などで支えを作ると、本が飛び出さずにすみます。
連絡方法の確認 大きな災害時は通信制限や停電などで電話が通じなくなります。日頃からそのような時の連絡方法を決めておくと良いと思います。
171や携帯電話の災害伝言板など。171は防災の日9/1は実際に録音したり伝言を聞いたりする事があります。試してみてください。
避難場所もいくつか決めておくと、いざという時探しやすいと思います。
(三陸に伝わる「津波てんでんこ」という考え方は、いざという時各自が我が身を守る事で、案じる者の身も守る事になるという教えだと理解しています。)
ただ、家族や周りの人たちとその方法を共有するのが意外と難しいと感じています。
避難・帰宅ルート 大きな地震にあった時、冷静であると思っていても新しい事は考えられないものです。
日頃からいざという時の行動・避難ルートは事前に考えておきましょう。
また、公共交通機関が止まった場合の帰宅方法も事前に考えておきます。家族の無事がわかっていれば、無理に当日に帰らず翌日になってから行動開始するのもアリです。
非常袋 家での備蓄のほかに、持ち出す必要がある場合の非常袋の備えを考える事があります。職場には歩いて帰る場合の必要なものを備えるなど、シーン毎に必要なものを揃えるといいかなと思います。半年に1度でよいので、たまに中身の点検をすることも大切です。
家に蓄えておくと良いもの
普段からペットボトルのお水を備蓄しておき、時々入れ替えておきます。
その他に、給水車などに組みに行くときのためにプラスティックのタンクも用意しておくと良いと思います(20L位入る物)。運ぶためにキャスターのついたガラガラ(すみません、名前がわかりません)もあれば、水汲みはいくらか楽です。
他にトイレなどに使う生活用水もけっこう必要になります。意外とこの確保が大変です。水が自由にならないばかりに枯らしてしまった鉢もありました。地震直後は水道がまだ出るので、お風呂に水をためられます。雨が降れば雨水も使えます。植木鉢のお皿なんかでも数があれば結構な水がためられました。東日本大震災の時は放射能の問題もあり、雨水を本当に使って大丈夫なのか悩みましたが…。
どちらのお水も、容器が足りない時は、大きなビニール袋を入れればダンボール箱でもバケツの代用になります。(持ち運ぶ時は袋の口を縛ります)
食料 長期保存食も良いですが、普段使いの食品を少し多めに保存しておき、使いまわすようにすると食品を無駄にしないですみます。
缶詰やレトルト食品・フリーズドライのものなど、普段使いの物にも保存期間が長いものがあるので、少しだけ多めに買い置きします。ただ、水が使えない時は魚の缶詰は便利でしたが後始末に困りました。洗えないし臭いが残るからです。うまく料理に使えれば良いのでしょうけど。
しばらくはまともな調理が出来ませんので、「そのまま」「水(湯)をかけるだけ」「簡単な手間」で食べられるものが普段身近にないか考えて、それを多めに用意しておくのがいいかなと思います。
調理できない時に野菜を摂るのに便利なのが野菜ジュース。大きな瓶より、200ml位の缶や紙パックがあると便利だと思いました。
また、お茶好きの人は、ティーパックや粉末のお茶があると洗い物やゴミを出さずにお茶が飲めます。(お茶好きの人ほどティーパックは普段使わないかと思いますが…)
ポテトチップなどを使った料理などのアイディアもあったようです。震災時の時の思わぬ名作レシピなんかも本が出ていたりするようですね。
懐中電灯
ラジオ
(充電器)
真っ暗な中で行動するため・情報を得るための必需品です。
電池式の物でもいいですが、最近は手回し式やソーラーなどの懐中電灯とランタン・ラジオが一緒になったものが色々出ていますので、家庭に最低1台は備えましょう。電池の消耗の心配をしないで済むという安心感は絶大なものがあります。これには大抵携帯電話の充電器もセットになっているようです。
登山用品のヘッドライトにも手回し式がありますので、これがあると両手で作業するときにも便利だなと思いました。
ろうそくの明かりも優しいし長持ちして良いのですが、ろうそく立てやマッチも一緒に用意しておかないと、いざという時に使いにくいので注意してください。
出来れば灯りは家族の人数分あると、別々に行動出来て便利です。
最近はお土産用にソーラーで灯りがつくキーホルダーがあるので、何かにつけて持ち歩くと普段でもいろんなシーンで便利です。
特に持病のある方は、震災時には薬が手に入りにくくなるので、気をつけてください。いつも持ち歩くのは無理ですが、出しやすいところにしまっておく・1日分だけ持ち歩くなど、症状に応じて検討してみるといいかと思います。
ラップ 洗えないので、食器の上にラップを敷くと水を使わずに済み便利です。節約で小さ目に使うと結局容器を汚すことになってしまいます。気にせずに使えるように多めに備えておきたいところです。
カセット式ガスコンロ 暖かなものが食べられるので、大変便利です。ボンベが手に入るようになるまでは、節約して使う必要はありますが。
昔ながらの炭もあると便利ですが、余震が多い場合は火を家に入れるのは不安だったので使い方にコツが必要です。
   
  非常袋
(シーンによって必要なものが変わってきます。何が一番正しいかはわかりませんが、こんなものが入っていると便利だなと思ったものを書いています。)
 自宅での備え     
 職場での備え 職場滞在用
飲み物、チョコレート・飴・カロリーメイトなどの栄養補給源、保温出来るもの(フリースのひざ掛け・レスキューシート等)
空気を入れて膨らませるタイプの枕、ティッシュ、濡れティッシュ
帰宅用
周辺と自宅までの地図、軍手、帽子、歩きやすい靴
 常に携帯  懐中電灯、レスキューシート、笛、携帯スマホの充電器、ちょっとしたカロリー源、出来ればラジオ、10円玉(公衆電話用)
雑々
ここからは色々な資料を見て、知っていると良いと思った情報です。
津波への備え 今いる場所は海に近くはありませんか? 海が見えないと意外と海が近くにあることに気づきにくいものです。東日本大震災でもまさかこんな所で?と思うような所で津波被害がありました。

津波というと壁のように立ちはだかった波が上から覆いかぶさってくるイメージがありますが、最初はバケツで水をはけたような小さな流れから、またたく内に水位が上がってくるという津波もありました。
水位が20〜30cmでも、その水は彼方の震源地からの距離全体の水の巨大な圧力がかかります。普段の波と違って、膝下程度でもすくわれてしまいます。たとえ予想が10cmでも早めに避難してください。
逃げる時は「遠くより少しでも高い所へ」出来れば後からでも高度を稼げたり遠くに逃げられる山などに逃げてください。

東日本大震災の津波は、時速200kmの所もあったそうです。過信をせず少しでも早く逃げてください。
ただ、車での避難は渋滞になってしまうと逃げられない面もあります。自動車は脚の弱い方を優先し、少しでも早いスタートで高い所へ逃げる事が大切だなと思いました。
低体温症 東日本大震災では、津波から逃れても低体温症で亡くなる方がいらっしゃいました。濡れてしまった場合、高齢者などは、乾いた衣服に変える、暖房にあてる、布団などでくるむ、温かいものを飲ませる等で体温があがるようにしますが、そのいずれにも出来ない時もあります。何かの本で読みましたが、暖められない時は、何人かで乾布マッサージをして少しでも体温を上げるという方法もあるそうです。
意外と手に入らないもの 東日本大震災では、製紙工場が大きな被害にあったためかティッシュ・トイレットペーパー・おむつ・生理用品がしばらく手に入りにくかったように思います。普段からギリギリではなく余裕をもって置いておきたいと思います。
食品では、パンがしばらく手に入りませんでした。
ペットを飼っている方は 今回避難所にペットを連れて行けず苦しんだ方が多くいらしたと聞きました。「ペットも家族」と言われて久しいですが、災害時はまだ対応できないのが現状です。今後は変わってくるかもしれませんし、そう願っています。
その時のためにも、トイレの習慣とすぐにケージに入れる習慣づけは大切だなと思います。
 公衆電話 大きな災害時、携帯が繋がらない時でも公衆電話は使用できます。災害伝言板が発動するほどの震災時は無料で使うことが出来ますが、いったん10円玉(または100円玉)を入れる必要があります。
停電が続く場合は、時間がたちバッテリーが切れてしまうと使うことが出来なくなります。 場所によっても違うようですので、その時は他の電話も探してみてください。